韓国のジャズ月刊誌「MM JAZZ」で『眠りへの風景』が紹介されました。
2012-03-15
韓国のジャズ月刊誌「MM JAZZ」に『眠りへの風景』が紹介されました。(韓国語)
インスタレーション、パフォーマンスアートのみならず、現代芸術の分野で世界的な大家として知らせているユック・クンビョンと、日本の友惠しづねが共同作業したDVD『眠りへの風景』。
「意識の転換に関する重要且つ充分な刺激」という言葉とともに、"温和なスタイルの友惠しづねの作曲と混沌とした即興演奏の転換は、音楽ファンとして耳を澄ませるべき部分である"という評言を伝えています。
友惠しづね&陸根丙
<眠りへの風景:アートミュージックDVD> Office Tomoe/2011
意識の転換に関する重要且つ充分な刺激
インスタレーションやパフォーミングアーツのみならず、現代芸術全般で世界的巨匠として数えられるユック・クンビョンが1994年から作業を始めたDVD「眠りへの風景」が発売される。音楽・美術・舞台芸術及びその芸術観などを映像で編み出す。この作品は、ユック・クンビョンの映像「眠りへの風景」だけではなく、韓日フリージャズミュージシャンの公演及び友惠しづねが舞台監督、振り付け、音楽まで担当した舞踏―日本で誕生した現代舞台芸術の一つのスタイルで静的な状態から変化する感情表現が主―による現代芸術を貫通する日韓の共同作業現場が全て繋がっている。この映像物を見る視点は芸術分野ごとに偏差があると思うが、MMJAZZ誌では舞台や映像をひきたてるパフォーマンスが展開された音楽に重きを置く事になろう。まず、演奏を見るとギターの友惠しづね、打楽器のキムデファン、コントラバスの吉沢元治で構成されたトリオは独立された演奏パートであり、媒体となっている。ライブ公演の映像からもわかるようにトリオの演奏は絶対的に瞬間性に基づく。もちろん映像で設定された状況により、作曲された一部のパートはリリカルで神秘的なメロディーが展開したりするが記譜化はイメージで従属される部分に限る。即興性を要する全ての集団即興により行われるフリーミュージックでよく発見できる、各自が慣れた信号を発出することから成り立つ。主題の連関性よりは偶然の一致が続き且つ崩れる。否定される同一の線上で、"現在"が拍を刻み、破綻、回帰など、音楽外的なシグナルの交流として進行する。1ビート1拍子で打たれるパーカッション、掻き鳴らされるギター、その間を往来するハメルンの笛吹きを想起させるかのような歪曲された弦楽による怪物のようなランデビューは映像作品でも変わらず生きている。ニューエイジスタイルの穏やかな友惠しづねの作曲と混沌とする即興演奏への転換も音楽ファンとして耳を傾ける部分でもある。形式と固定観念への反抗、もしくは正当な個人的な認識システム習得がモダニズムにつながる時、その形に向う問題意識が大きいとしても、ファンは少数で限られているし、マーケットの反応は冷たい。作り話はしたくない。ただ、私がそのことに慣れ、不便だと思うようになったら、このような作品は驚異ではなく意識を転換させるのに充分な刺激になるだろう。
文/キム・ジェホン
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